眼の病気ガイド
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低血圧について

低血圧について

高血圧の危険については、いろんなところで警告されており、皆さんも、きっと多くの情報をご存知だと思います。
では逆に「低血圧」については、どれほどの情報をご存知でしょうか?「低血圧はそれほど危険ではないんじゃないの?」と思われる方もいると思います。
確かに、低血圧で命に関わる事態が起こった、という話はあまり耳にすることはありません。医療に関する情報を見てみても、血圧の正常値については「最高血圧○○mmHg未満・最低血圧△△mmHg未満」と表記されているだけのものが多く、「これ以上下だと低血圧すぎて危険です」という警告があるものはなかなか見当たりません。では本当に、血圧は「上がりすぎるのはダメだけど、下がるのはどこまで下がっても問題ない」のでしょうか?もちろん、そんなことはありません。低血圧だって、程度が過ぎると体に良くない影響を与えます。今回は、低血圧が引き起こす危険についてご紹介します。

低血圧について

低血圧は軽視されすぎ!

低血圧の人の体の状態がどうなっているか例えると「冬の寒い日に、なかなかエンジンがかからない車やバイク」のようなものです。血圧が低いと血行不良を起こすため、起きてもなかなか脳や体のすみずみまで新鮮な酸素が行き渡らず、パッと行動することができません。
これに対して高血圧の人は、「ガソリンタンクにひびが入っている乗り物」のようなもので、いつ「ガソリン漏れによる炎上(脳出血など)」を起こすかもしれない、というリスクを抱えながら運転(日常生活)を続けている、ということになります。

これを見比べてみると、そりゃ高血圧の方が怖いと思いますよね。「低血圧はエンジンのかかりが遅くたって、いずれはかかるのだからそう心配いらないのでは?」と思われるかもしれませんが、毎日毎日、冬場のバイクのようにエンジンがかかりにくい状態が、一生続くのも体に負担をかけます。

しかもエンジンがかかっても、スピードが上がらない・・・つまり、「体のだるさがずっと続く」という人も少なくありません。
その上、途中でエンスト(立ちくらみなど)してしまうこともあります。なのに、「血圧が低いのは健康の証」という世間一般の考え方に押され、低血圧でつらいと訴えても、ただの怠け者扱いされてしまう、そんな現状があります。ところで低血圧とは、具体的にどのくらいの血圧を指すのでしょう?

低血圧に対する認識は、医学の世界でも高血圧に比べて甘く、医師によってその判断が結構分かれているのが現状ですが、WHO(世界保健機構)が、最高血圧100㎜Hg以下・最低血圧60㎜Hg以下を低血圧の世界共通基準としていますので、これを参考にするといいでしょう。
血圧がこれより低い数値でも、何も不調がない人は心配いりませんが、何らかの不調を感じている人は、注意しましょう。

低血圧の原因は?

低血圧の原因は、大きく分けて2種類あります。
まずひとつは、体質として低血圧であるという、「本態性(ほんたいせい)低血圧」。
簡単に言うと「生まれつきの低血圧ですよ」ということです。血圧は遺伝の要素が大きいとされており、親が低血圧なら子も低血圧になる、というケースが多くあります。この本態性低血圧の中にはさらに、寝ころんだり、座ったりした状態から急に立ち上がる急激な血圧低下を起こして、立ちくらみを起こしたり、一時的な失神をしてしまう、「起立性(きりつせい)低血圧」の症状を持つ人がいます。起立性低血圧は、特に小学生によく見られる症状ですが、子どもの頃の起立性低血圧は、成長とともにだんだん症状も軽くなっていくケースが大半ですので、さほど心配はいりません。そしてもうひとつの低血圧は、何らかの病気が引き金で低血圧となる「症候性(しょうこうせい)低血圧」です。

内蔵の病気、そしてそれに対する投薬の影響で、血圧が下がるというものです。症候性低血圧の人の中でも、症状が重くなりがちなのは高齢者。同じ病気でも、自律神経の機能が衰えている高齢者の方が、病気や投薬の影響を大きく受け、血圧の変動が大きい、というのがその理由です。

症候性低血圧については、そもそも「低血圧になる原因」がハッキリしていますので、まずはその低血圧の原因となる病気の治療をすることが症候性低血圧の対策にもつながります。ちなみに、低血圧の人のほとんどは、最初に挙げた本態性低血圧に該当します。本態性低血圧の場合は、あくまで「生まれつきの体質が低血圧」ということなので、病気とはみなされず、よほどひどい症状が出ないかぎり治療などはされません。

しかし、放っておくと問題を起こすことがあります。子どものころからずっと低血圧の自覚があった、Cさんの体験談を見てみましょう。
「低血圧って、朝起きるのがつらいってことぐらいしか心配してなかったんですが、ある日、仕事の途中で、どうしようもなく体がだるくなって、動けなくなったんです。そのまま、会社と同じビルにあるクリニックで診察を受けたら、最高血圧が70を切っている、と言われました。点滴を受けたら、ちゃんと動けるようにはなったんですが、日ごろの低血圧をもうちょっとどうにかできないでしょうか、とお医者さんに聞いたら、『お渡しできるような薬はないんです・・・』と。また次に、同じように急に動けなくなったらどうしよう、と心配しています。」

Cさんのような悩み、低血圧に対する恐怖を抱えている人は、決して少なくありません。でも、医師による治療や投薬をなかなかしてもらえないのなら、自分で少しでも低血圧症状を改善するしかありません。

低血圧の症状を改善するには?

低血圧の症状を改善するには?

自分でできる低血圧の症状改善としてもっとも効果的なのは、「生活改善」です。

低血圧の症状というのは、「血行障害」が原因で、そうでなくとも低血圧の人は、血液を押し出すポンプの力が弱く、この上何らかの理由で血管が収縮してしまうと、脳や、体のすみずみまで十分な血液が届かなくなります。その結果、血液によって運ばれる酸素も行き届かず、エンジンがかかりにくくなってしまったり、不調になったりします。その証拠に、低血圧の症状に悩む人の多くは、生活面で何らかの問題を抱えています。

特に多い問題点が、以下の3パターンです。

・ 睡眠障害(寝つきが悪い、何度も目が覚める、など)
・生活リズムが不規則
・ストレスが溜まりやすい

どれかひとつは当てはまる症状があるのではないでしょうか?睡眠不足や不規則な生活、過度なストレスは「自律神経の乱れ」を招き、それが血管を収縮させて、血行障害を招き、低血圧症状を悪化させてしまいます。まず、「睡眠障害」と「生活リズムの乱れ」についての改善ですが、一番大きな原因となるのが「朝起きる時にグズグズしていること」です。低血圧の人はエンジンがかかりにくいので、目覚ましがなってからもしばらく布団の中でゴロゴロしていたりしますし、半分目を閉じながら朝の支度をしているケースも多いんですが、これがいけません。

朝は、必ず朝の光を見ることが重要です。目が覚めたらすぐにカーテンを開けて、目で「今が朝」ということを認識しないといけません。朝をしっかりと認識することで時間のメリハリがつき、夜も寝つきが良くなり、ぐっすり眠れるようになります。
「といっても、朝いきなりカーテンのところまで歩くのなんて無理」という人は、棒を使ってでもいいですから、せめてカーテンは開けて下さい。朝の光を見ながら大きく伸びをして、エンジンをかけていきましょう。それで動けるようになったら窓を開け、朝の新鮮な空気を目いっぱい吸い込んでください。ストレスについては「ストレスを受けるな」という方が無理ですから、受けたストレスを緩和できるように工夫しましょう。

たとえば、休憩時のドリンクを、神経を興奮させるコーヒーではなく、鎮静効果のあるココアに変えるだけでも効果はあります。カルシウムも、甘いものも、どちらもストレス軽減効果があることで知られていますがココアは両方の効果が期待できるというわけです。

あと、モヤモヤと溜まったものを吐き出したいときは、仕事中でもトイレなどで、思いっきり「大げさなため息」をついてみてください。体の中に溜まった古い空気を、お腹の底から吐き出すことで、ストレスもふっと軽くなります。そして、深呼吸をしてみてください。気持ちがスッキリ切り替えられるのではないでしょうか?

まとめ

低血圧は、生活改善によってその症状が出ないようにさえできれば、血管への負担もかからず、健康・長寿につながるものとなります。まずは「朝のエンジンをかけること」から頑張ってみましょう!

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